日本一になった観光ホテル鶴雅で教わった大切なこと

こんにちは。札幌の夜は少し肌寒くなってきました。北海道担当の鵜沼です。

今日はボクが約10年お世話になった北海道・釧路市にある阿寒湖温泉に本拠地を置く旅館グループ、鶴雅グループさんで教わった大切な事を書いてみたいなと思います。

日本一になった人達の背中

鶴雅グループは2002年に「JTBサービス最優秀旅館ホテル」に選ばれ、日本一になった旅館「あかん遊久の里　鶴雅」を有する旅館グループです。

ボクが中途入社したころは日本一になった数年後。そんな有名旅館とは露知らず知人の紹介で入社したのですが、当時ボクの一番嫌いな職種ナンバーワンがホテル業。

じゃあ何で入社したの？って感じですが、当時はそれぐらい仕事に困っていました。笑

ボクはそれまでアルバイトや土木作業員などで生計を立てていましたので正直”誇り”を持って働いた事がありませんでした。

でもそんな右も左もわからない中でこんなボクにもしっかりとおもてなしというものを教えて下さったのが現・女将であり当時支配人だった女性です。

いつも着物で朝・夕毎日、雨の日も吹雪の日もお客様をお迎えし、お見送りをする。

お客様が「ありがとう。楽しかったよ。」と帰る姿を見送るその凛とした背中と立ち姿にボクは”誇り”を感じました。それは日本一の旅館の全てを背負うという気概の現われだったのかもしれませんし、お客様の笑顔への真摯な気持ちかもしれません。もちろんその時のマネージャー達も全員同じ背中を持ってましたね。

ボクはその人達の背中を見て「あの人達の様に仕事がしたい」と思っていました。

誇りをもつための根幹

そんな人達が働く旅館で本当にたくさんの事を学ばせて頂きました。

一般職の時は礼儀作法はもちろん、立ち居振る舞いや言葉使い、（仕入の部署にいたので）流通の仕組み。管理職になってからはISOを始めとする旅館全体の管理の仕組み、人事育成に携わることやその管理方法などなど。多岐に渡ります。

でも日本一になった理由はそういう細かいテクニックよりも従業員一人一人が誇りをもって働ける気概を作り出した事にあるのだとボクは思っています。

その中心にあるのが品質方針と言われる4つの指針です。

・明るく爽やかな笑顔でおもてなしをする。
・お客様の立場になって心を込めた接客を行う。
・作業は手順を守り、同じミスを繰り返さない。
・清潔な環境を社員全員の力で作り上げる。

全く難しい事は書いていませんが、社員一人一人が深く理解するだけで接客業全般に使える素晴らしいものだと思っています。

その理由として、「全てが行動のフィードバックになる」ということ。

「お客様と接する時に笑顔だろうか？」「自分がお客様だったらどう思うだろうか？」「作業の手順を守ることでミスをしない仕組み作りができているだろうか？また、それを守れているか？」「清潔感のある環境だろうか？」ボクはいつもそれだけを考えていました。

特に「お客様の立場に立って心を込めた接客を行う」というのは全ての業種にあてはめることのできることだと思うんです。

”接客”の部分を「モノ作り」に変えたり、「販売促進」に変えてみたらどうでしょう？

商品を作り出す、販促を行う、その過程で「お客様の立場に立つ」ということは基本中の基本です。

まとめ

購買決定の９割は店頭で意思決定がなされていると言われています。販促で考えると、広告やホームページなども店頭と同じ役割ですから、そこでお客様の立場に立って自分達の価値が伝わるものになっているのかを考えてみる。

お客様の立場に立つ事で、「どんなお客様のお役に立てるのか？」一度そういった視点で考えることは重要です。

販促物やホームページなどを考える時、たくさんの時間を費やしたから良いものが出来るのではなく、最終的にお客様の心に寄り添うことの出来るものが良いものだと思います。そのためには「お客様の立場に立った視点」で考えることが良いのではないでしょうか？

お客様の立場に立って心を込めて行動する。

これがボクが日本一になった旅館で学んだ一番大きなことです。

販促アドバイザーとしてボクに出来ることも同じです。お客様とたくさんのコミュニケーションを取り、その立場に立って愛を持って考える。ボクのお客様と、お客様のお客様のために。

旅館という枠を抜け出しても変わらない、生きていく上で大切にしたいことの一つです。

今日も拙いブログを読んで下さりありがとうございます。読んで下さった皆様の気づきになれば嬉しいです。