セッション時間(滞在時間)とは?Googleアナリティクスの見方
Google(グーグル)アナリティクスでは、その仕組み上、「セッション時間」を正確に計測することができません。その部分も含めて解説していきますので、どうぞ参考にしてください。
※なお、セッションについては「セッションとユーザーの違いとは?」をお読みください。
セッション時間(滞在時間)とは?Googleアナリティクスの見方
目次
- Googleアナリティクスは、どうやって時間を計測するか?
- セッション時間とは?
- 平均セッション時間とは?
- 直帰率が高い場合は不正確に
- セッション時間は読まれているか?を考える指標
- まとめ
Googleアナリティクスは、どうやって時間を計測するか?
「セッション時間」を説明する前に、まずはこの問題から。
Googleアナリティクスが、どうやってお客さんがホームページを読んだ時間を計測しているのか?という話です。
アクセス解析のシステムは、計測の仕方でいろいろな種類があるのですが、Googleアナリティクスは俗に「ビーコン型」と分類されます。(単語は覚えなくても大丈夫です)
これはホームページの各ページにプログラムが仕込んであって、ホームページを訪れたお客さんが何か行動すると、その情報を計測ツールに送るという仕組みです。
送るといってもそこまで複雑な情報を送っている訳ではなく、今回、問題となる「セッション時間」に関して言えば、ページを開いた瞬間の時刻を計測します。
ページを開いた時刻がわかれば、複数ページを見た場合、その時刻の差額を計算すればページの滞在時間が推測できるという寸法です。
例えば、お客さんが、
トップページ→料金表ページ→サービスページ(離脱)
・・・と遷移していった場合、仮にトップページを開いた時間が9:53、料金表ページを開いた時間が9:55、サービスページを開いた時間が10:01だった場合、トップページを2分、料金表ページを6分開いていたことが計算できます。
ただし、この計測方法ですと、お客さんが最後に見たページについては、次のページの時間が計測できません。ですから、「最後に見たページ」を開いていた時間を計ることができません。
上記の場合ですと、サービスページを最後に離脱していますので、サービスページを開いていた時間そのものは計測できません。
セッション時間とは?
Googleアナリティクスの時間計測方法を理解したところで、「セッション時間」について見てみましょう。
セッション時間とは、1回のセッションにかかった時間ということになります。
ただし、既に解説しましたが、Googleアナリティクスは仕組み上、最後のページの時間は計測できませんから、実際の数字とは微妙に異なります。
上記の例で言えば、
トップページ(2分)→料金表ページ(6分)→サービスページ(不明)
ですから、合計で「セッション時間」は8分となります。この人が、実はサービスページを10分熟読してから離脱したとしても、数秒しか読んでいなかったとしても、Googleアナリティクス上は「8分」になってしまうのです。
従って「セッション時間」は、実際にセッションにかかった時間ではなく、最初に計測された時刻と、最後に計測された時刻の差だということになります。
平均セッション時間とは?
では続いて「平均セッション時間」についてです。これは、読んで字のごとく「セッション時間」の平均になります。
つまり、お客さんがホームページに訪れると、平均でどのくらい滞在しているのか?の目安となります。
基本的に、お客さんの多くが内容に高い関心を持つほど、読み込む時間が長くなります。ですから、この数字が長ければ長いほど、お客さんは関心を持ってあなたのホームページを読み込んでいる可能性が高いと考えられます。
逆に、この数字が短ければ、あまり読み込まずに立ち去った、ホームページに興味を持たなかったと思われます。
実際に、この時間でどのくらい内容を読めるだろうか?と考えると、よりリアルにお客さんをイメージできるでしょう。
また、ページ/セッションと比較することも重要です。2ページを10分かけてじっくり読み込むのと、10ページを10分で読むのとでは、平均セッション時間は同じでも意味が大きく異なりますから。
しかし、前述しましたように、「セッション時間」がそもそも正確な数字ではありませんので、平均値である「平均セッション時間」も正確なものではありません。参考程度に考えると良いでしょう。
直帰率が高い場合は不正確に
前述の通り、Googleアナリティクスは仕組み上、離脱したページの滞在時間は計測できません。
では、1ページしか見なかったお客さんの数字はどうなるのでしょうか?
Googleアナリティクスは、これを「0秒」としてカウントしてしまいます。
例えば、以下のような4つのセッションがあったとします。
- セッション1(トップ→料金→サービス):5分
- セッション2(トップ→サービス→料金→サービス):10分
- セッション3(トップ→サービス):5分
- セッション4(トップのみ):0分(計測できない)
この場合、4つのセッションで合計20分ですから、「平均セッション時間」は「4分」となります。
セッション4が本当はトップページを10分ぐらい読んでいたとしても、1ページしか見ていなかった場合、つまり直帰された場合、計算上は「0」になってしまいます。
このように、お客さんに直帰されてしまい、1ページしか読まれなかったページが多くなればなるほど、「0」の人が増えます。
つまり、直帰する方が多い=直帰率が高いと、この数字はかなり不正確になります。
平均セッション時間は読まれているか?を考える指標
ここまで見てきましたように「セッション時間」「平均セッション時間」は、あまり正確な数字ではありません。特に直帰率が高い場合は、非常に不正確な数字となってしまいます。
もちろん、「平均」に関しては、極端な人がいた場合、実体とかなりズレれしまう可能性もあります。
これはGoogleアナリティクスの仕組み上の問題で、設定や見方で何とかできるものではありません。
では、この数字は不要なのか?といえば、そうではありません。
- お客さんが本当にホームページを読んでいるのか?
- ホームページの内容はお客さんの求めるものなのか?
を判断するのには重要な数字です。
「平均セッション時間」が長ければ、それだけお客さんは関心をもってホームページを読んでいる可能性が高いといえます。逆に、この数字が短ければ、お客さんの期待に添えない内容である可能性が疑われます。
また、直帰率が高い場合、数字はあてになりませんが、直帰率が高いにもかかわらず「平均セッション時間」が長い場合、実際に読んでくれた人が熱心に読んでくれたため、平均値が伸びた可能性があります。
この場合、「内容は良いが、そのことがお客さんに伝わっていないのか」「そもそも対策しているキーワードが間違っている」といった可能性があるでしょう。
このように、数字からさまざまな状況を想像して、お客さんの動きをイメージすることが大切です。
まとめ
- Googleアナリティクスは最後に見たページの時間を計測できない
- 直帰率が高い場合、セッション時間は不正確になる
- 平均セッション時間は、お客さんが興味を持っているかを考えるバロメーター
以上、簡単ではありますが、「セッション時間」「平均セッション時間」について解説いたしました。本文でも触れましたが、アクセス解析をする場合、最も重要なことは、お客さんをイメージすることです。データの意味をしっかりと理解し、数字の意味するところイメージして、ホームページの改善に役立てていただければ幸いです。
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インファクト編集部
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