ネイティブ広告とステマの違いってなんだろう?
最近、なにかと話題になっているネイティブ広告。
ネイティブ広告は、一見広告に見えない記事テイストな作りになっているものが多いので、まったく広告と思わずに読んでしまっているユーザーの方も非常に多いようですね。
実際に僕もネイティブ広告について少し調べたことで、今まではまったく広告だとは思っていなかった記事が実は広告だったりしたので、結構なショックを受けていました。
なんと表現すればいいのでしょうか。。
若干、残念な印象を受けたというか、そんな感じですね。
ただ世間で言われている、「ネイティブ広告で欺かれた」とか、「騙された、ステマだ」とか、個人的にそこまでは感じませんでした。
むしろメディアをユーザーという立場で利用するときには、「賢くメディアを使って、情報に踊らされないようにする必要があるな~」、とそんな風に考えることができたので、これはこれで良い機会だったと思っています。
ただ、ネイティブ広告とステマの違いをハッキリさせておいたほうが、頭のなかがスッキリしますし、なんでもシッカリと定義をしておくことは大切だなと思ったので、今日はネイティブ広告とステマの違いについてお話しさせていただきますね。
ネイティブ広告の発祥地はアメリカ
ネイティブ広告は広告業界の最先端をいくアメリカから生まれた広告媒体です。
アメリカには様々な広告戦略が用意されていて、なかでもDMを使ったマーケティングは有名です。
1974年に米ウォールストリートジャーナルが送付した”Two Young Men”というダイレクトメールは世界で最も成功したDMとして20億ドルの定期購読をもたらし、今もなお広告業界のなかで伝説的なDMとして語り継がれています。
当時、売り込み一色に染まっていたアメリカで、売り込み感を排除した物語調のダイレクトメールを送ることは、非常に効果的な手法でした。
やはり売り込まれるのが好きな人間なんてほとんど居ませんから、売り上げをあげていくには「読む人の心を鷲深みにする読み物」が必要だったというのが分かりますね。
これは今取り上げられているネイティブ広告の問題と非常に似ていることが分かります。
あからさまに広告と判断されるバナー広告はクリックされる確率が低いから、広告に見えない記事テイストの広告にしよう、という広告主側の考えです。
ネイティブ広告はステマなの?
ネイティブ広告が生まれたのは、あからさまな広告だと分かるものにはユーザーが反応しなくなったという理由からでしたね。
なので、いちばんユーザーが反応しそうな記事テイストの広告を作って、口コミが起こる仕掛けをつくれば、広告だと思われずに多くのユーザーにリーチをかけることができる、という広告主側の考えも充分に理解できます。
ただ、ここで1つの疑問が生まれてきます。
それは、「ユーザーが広告だと思わずに広告を読んでしまう」というものです。
これが欺く行為や騙す行為になっている=ステルスマーケティングじゃないのか、という話でしたね。
Wikipediaにはステルスマーケティングについて次のように書かれていました。
ステルスマーケティング(英: stealth marketing)とは、消費者に宣伝と気づかれないように宣伝行為をすること[1]。略称はステマ。アンダーカバー・マーケティング(英:Undercover marketing)とも呼ばれる。 ゲリラ・マーケティングの1つ。
いかがでしょうか?
「これってまさに、ネイティブ広告のことじゃないの?」って思われた方から、「ネイティブ広告は小さく広告と表記されているから完全なステマにはならないよ」って方まで、きっと個人個人でたくさんの意見がでてきたかと思います。
ネイティブ広告がステマかどうかはユーザー側で判断するもの
僕個人としては、いくら広告、PRと表記していても、ユーザーがそれを記事だと解釈して広告を読んでいるなら、ステマとして定義されても仕方ないのではと感じてしまいました。
とくに日本の場合はアメリカと違って、民族的な気質や文化なども関係していて、ユーザー側の意見が尊重されることが多くなるかと思います。
まだアメリカほど広告の歴史が古いわけでもないので、日本独自の広告についての定義を決めていく必要があるかもしれませんね。
先月から一般社団法人インターネット広告推進協会という、研究機関が発足したようです。
アメリカの広告業界団体(IAB)のガイドラインを参考にしながら、日本に受け入れられるネイティブ広告の定義を作っていくそうです。
1日もはやく、広告主とメディアとユーザーが納得のできるネイティブ広告のガイドラインをが出来るといいですね。
僕自身、ネイティブ広告について感じたこと
僕はユーザー側にどれだけ価値を提供できているかに応じて、ネイティブ広告の出稿が認められればいいかと思っています。
やはりメディアが存続していくには、広告主を募集して広告を使って売り上げをあげていく必要がありますので、、。
ですので、もしユーザーに価値を提供している有用なメディアがあるのであれば、ネイティブ広告の規制緩和は許されても良いかと考えています。
反対にユーザーにたいして充分な価値を提供できていない目先の利益だけを考えているメディアや広告主であれば、ネイティブ広告については厳しく対処したほうが良さそうですね。
どちらにしても、ネイティブ広告をステマと捉えるのかどうかは、今の段階では完全に個人の倫理観や道徳観で決まっていくかと思いました。
これからネイティブ広告を普及させていくには、民族性や歴史的な背景を考慮する必要がありそうです。
インファクト編集部
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