潜在意識にリピートして打ち込みをかける時は断定的な言葉にする

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星飛雄馬はなぜ「巨人の星」になれたのか

これを読んでいる人の多くはもうその人の名前くらいしか聞いたことがないと思うが、日本のプロ野球史上に燦然と輝く野球指導者に星一徹がいる。かつて長嶋茂雄も野村克也も成しえなかった「我が子を超一流のプロ野球選手にする」ことを成し得た人物だ。

この人、怒るとちゃぶ台返しするなど粗暴なところもが、息子の潜在意識に強い打ち込みをかけた点では優れた指導者だった。毎晩、星が瞬く頃までトレーニングをした後、その夜空の星を指さし「飛雄馬よ、お前はあの輝く巨人の星になるのだ」と言い続けた。

普通の親がそんなこと言うかというツッコミはさておき、「巨人の星」の原作者梶原一騎氏は、各界の一流選手に知り合いが多く、その身の上話を聞くうちに彼らの親に共通する教育上の言動の典型を、星一徹という人物に体現させた。それは「断言のリピート」だ。

星一徹効果あらためモンキー・D・ルフィ効果とは何か?

実在の人物では、問題も多く多少コミカルに受け止められがちだが、亀田三兄弟を育てた父親の史郎氏などもまったく同じだ。何せ、子ども達が小学生のころから「お前らを世界チャンピオンにする」と断言し続けて、あそこまでにしたことは評価に値するだろう。

「必ず○○になる」というような断定的な表現をリピートすることは、やはり潜在意識に深い打ち込みをかける。そこで、これを「星一徹効果」と名付けたのは25年も前。我ながら良い命名だと思っていたら、最近の若者、だれも星一徹を知らない。困ったことだ。

だからと言って亀田史郎効果というのも問題がありそうだし、どうしたものか考えていた日曜の朝、たまたま見ていたテレビで毎週これをやっている人物を発見した。その名はモンキー・D・ルフィ、口癖は「海賊王に俺はなるっ!」これだ!ルフィ効果に改名だ!

ワンピースの結末は必ずこうなる?

作者尾田栄一郎氏の意向も聞かずにナンだが、ワンピースが完結するとしたらルフィの行く末はきっと「海賊王になる」はずだ。物語だから。では、現実にはどうか。世の中には、言い続けて絶対手に入るものと、手に入らないかもしれないものがある。

件(くだん)のルフィとてワンピースが何かの事情(尾田さんが倒れるとか…尾田先生、ゴメンなさい。たとえ話ですから!)で未完に終われば、海賊王にならずに終わるかもしれない。必ずしも実現しないならば、断定的に言い続けることは意味がないのだろうか。

レジェンドと呼ばれる3KMジャンパー葛西紀明選手は未だに「五輪で金メダルを獲る」と言い続けている。最近では、次回の平昌五輪はもちろん3回先に実現するかもしれない札幌五輪まで出ると公言している。いやはやいやはや、大丈夫かレジェンド葛西!

断定的に言い続けることが生き方を作る

モンキー・D・ルフィも葛西選手も、その一途さはわかるが、一方では見果てぬ夢を追い続けていると見ることもできる。この二人に共通することは何か?それは諦めない生き方だ。これでもかこれでもかと何かを追い求めて行く求道者の姿だ。

企業理念も同じだ。そこでは各社、かなり断定的に「社会に貢献する」「人を幸せにする」などと言い切っているが、それを完全に全うできている企業は皆無と言っていい。まさに険しい道だ。しかしあるべき姿を断定的に言い続けて全社一丸の姿勢が出来上がるのだ。

そして、人はそんな姿に感動、共感し応援したくもなる。ワンピースもレジェンド葛西も人気があるとしたら、それはついに海賊王になれたからでも金メダルを獲れたからでもない。葛西選手の飛行姿勢が美しいように、何かを信じて進むその生き方は美しいのだ。

3KMの目的もまさにそこにある。潜在意識に具体的で断定的なリピートを繰り返し何かを達成させることはあくまで副産物だ。むしろ、夢や理念など自分がこうありたい、と強く願って生きる中にこそ、生が鮮やかになり真の自己実現が到来するのである。

 

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中川 理己

昭和32年北海道室蘭市生まれ、北海道大学理学部高分子学科中退 レコード会社営業マンを経て、昭和61年(株)土屋ホーム入社 昭和62年より(株)土屋経営へ出向。 平成2年より同社3KM事業部門責任者として1500社に及ぶ企業の3KM導入に関わる。 平成12年同社常務取締役 平成20年末、(株)土屋経営の3KM事業部門を継承し株式会社ブレイド・イン・ブラストを設立 平成21年1月7日 同社創業
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