【徹底解説!】Googleアナリティクス(UA)とGA4の違い
こんにちは!インファクトの松本です!
以前の投稿で、2023年7月1日をもって旧GA(以下UA)がサポート終了し、GA4へと切り替わるため、切り替えに対応するためのGA4への移行手順をお伝えさせていただきました。
今回はそもそもGA4とは何か、UAと何が違うのかについてご説明させていただきます。
※2022年12月21日に公開した記事ですが、リライト記事に必要な文言等を追記、その他の部分も修正して2023年5月20日に再度公開しました。
GA4とは?
GA4が発表される前から利用してきたGoogleの無料サイト解析ツールであるGoogleアナリティクス(GA)は、ユニバーサルアナリティクス(UA)という名前でGAの前世代タイプとして存在していました。
GA4はそのUAをアップデートしたもので、同じGoogleの解析ツールではありますが、今とこれからの時代に沿った分析ツールにするために、数値のとりかたや指標が大きく変わっているため、全く別の解析ツールになったともいえます。リリースしてからはUAとGA4が並ぶ形で両方存在しているのですが、2023年以降は完全にGA4へとシフトするという形になります。
画面の変更点
画面を見比べていただくと、ひと目見ただけでUAとGA4で大きく変わったことが分かるかと思います。
メニュー構成の特徴
UAとGA4の左側のメニューバーを見ていただくと、「ホーム」以外はUAではなかったもの又は名称の異なる項目があることが分かります。今回はよく使用することになる「レポート」と「探索」の2つについてご紹介いたします。
まずは「レポート機能」について説明します。
左のメニューバーから「レポート」をクリックしてみてください。
こちらの画面がUAでの「レポート」にあたる画面になります。
左側の項目を見ると、UAではなかった名称の項目もあるため、構成が大きく変更していることが分かります。
続いてこちらの画面はUAにはない、新たに追加された「探索機能」になります。左メニューバーの上から3つ目にあります。
こちらも「レポート機能」と同様に分析ツールではありますが、大きな違いとしては分析したいものに沿って、指標やセグメントを自分で自由に組み合わせてカスタマイズができることです。
レポート機能では比較はできるものの、セグメントで絞るなどの細かな設定はできないため、レポートは「集計用」、探索機能は「分析用」として考えていただくと分かりやすいかと思います。
探索機能は最初の設定が複雑ではありますが、設定さえできれば、自社のサイトに沿った数値をとることができます。
ユーザー数を確認する場合
UAでよく見ていた数値がGA4だとどの画面で確認できるのかを見ていきたいと思います。
但し、後の「変更・廃止された計測方法」で触れていますが、UAで見れていた指標が全てGA4でも同様に見れるわけではなく、指標によって廃止になったり別の指標に置き換えられたりしています。また、一部GA4の数値を元に計算して出すことができる数値もあります。
上記の画像がUA上で、「どのくらいの人がサイトに訪れたのか」を確認する際に見られる画面になります。画像内の赤枠箇所をクリックしていただくと同様の画面が見られます。
GA4では、「集客>集客サマリー」や、「レポートのスナップショット」からユーザーの訪問数等を確認することができます。
アクセス数を確認する場合
ページごとのアクセス数を確認する
各ブログ記事やサイトのページごとにアクセス数を確認する方法についてご紹介します。
UAで確認する場合は、「行動>サイトコンテンツ>すべてのページ」で確認することができます。
表の左列にページのURLやページタイトルを表示させて、右側に各ページに対するページビュー数などの数値が表示されます。
GA4では、「レポート>ライフサイクル>エンゲージメント>ページとスクリーン」で確認することができます。
UAと比較すると表示される項目やグラフの形は異なりますが、表を見ると左側にページのURLで右側に各ページの数値が表示されるという形は似たようなものとなっています。
ユーザーがどこからサイトに訪問したのかを確認する
続いて、「ユーザーがどこからサイトに訪問したのか」という数値もよく見るものと思います。
UAでは、「集客」のカテゴリーから確認をすることができます。
GA4では、「集客>ユーザー獲得」から確認ができます。
さらに各チャネルの細かい参照元をUAと同様に見るためには、まず赤枠内右上の「青い+マーク」を押していただきます。
+マークを押した後に、「トラフィックソース>ユーザーの最初の参照元/メディア」をクリックで詳細な参照元サイトが表示することができます。
GA4の計測方法変更点・追加機能
UAからGA4で変更点が多くあり、その中でも把握しておくべき重要な項目に絞ってご説明いたします。
変更・廃止された計測方法
今回はUAで計測されていた指標で変更又は廃止されたものを以下の表でご紹介いたします。
計測定義が異なるため、UAの指標とGA4の指標が同等の意味を持つわけではありませんが、指標によってはGA4の計測定義を把握した上で、類似の数値を出すことが可能です。
UA | GA4(変更点など) |
直帰率 | 廃止。代わりに「エンゲージメント」が追加。 背景として、直帰率は評価が曖昧であるという考え方があり、UAの直帰率では、それぞれのユーザーがサイトに訪問してサイト内でどんな行動をとっても同じ直帰としてカウントするため、ユーザー行動を計測する際に正しい数値が取れないという課題があったため。 |
離脱率 | 廃止。GA4で計算をする場合は「離脱数÷ページビュー数×100」で計算する必要がある。 ※離脱数はGA4の探索機能にのみにある指標でレポート機能にはない。 |
ユーザーあたりのセッション数 | 廃止。 |
ページ/セッション | 廃止。GA4で計算する場合は「表示回数÷セッション」 |
ページビュー数 | 「表示回数」へ名称変更 |
平均セッション時間 | 「セッションあたりの平均エンゲージメント時間」へ名称変更 |
新規ユーザー | 「新しいユーザー」へ名称変更 |
ページ別訪問数 | 廃止。「ユーザー単位のページ別訪問数」はあり。 |
ページの価値 | 廃止。 |
平均ページ滞在時間 | 「平均エンゲージメント時間」に変更。 |
コンバージョン率 | 廃止。GA4で計算する場合は「コンバージョン÷セッション×100」 |
eコマースのコンバージョン率 | 廃止。GA4で計算する場合は「eコマースの購入数÷セッション×100」 |
目標の完了数 | 「コンバージョン」に変更。 |
目標値 | 「イベント収益」に変更。 |
トランザクション数 | 「eコマースの購入数」に変更。 |
計測軸はセッション軸からイベント軸へ
UAのセッションとは「ユーザーがサイトに流入してから離脱するまでの一連の流れ」であり、これを1セッションとしてカウントしていました。そのため、UAでは参照元のセッションの改善や、商品の注文画面への到達までのセッションを改善するべきというような分析を行うことができました。
対して、GA4では、上記画像のユーザーBの行動にあるような、セッションを超えたユーザーのリンククリックや資料のダウンロードなどのコンテンツに対して行った細かな行動(=イベント)を計測しています。
この変化によって何が良くなったかというと、同じ1セッションでも「サイト内のコンテンツに満足しなかったため何の行動もとらなかったユーザーの1セッション」と、「コンテンツに満足し、サイト内の資料のダウンロード等の行動を行った上で離脱したユーザーの1セッション」では、後者のユーザーを分析した方が、自社のターゲットとなるユーザーの行動のより正確な数値を計測できることが分かるかと思います。
ウェブとアプリなど複数のデバイスを統合した分析が可能
PCやスマホなどの複数の異なるデバイスをまたいだユーザーの行動が計測できるようになりました。
UAであれば、ユーザーAがスマホでサイトを訪れたて、その後にPCでサイトを訪れたとすると、それぞれ別のユーザーとして認識されていましたが、GA4ではそれが同一人物として計測できるようになったということです。
ネットショッピングをイメージしていただくと分かりやすいかと思いますが、商品を購入するまでのユーザーの行動として、商品の購入までの流れが全てアプリで完結してしまう場合もあれば、例えば日常のスキマ時間にスマホを見て商品をチェックしていたものを、PCから購入するというような流れも考えられます。
このように時代の変化によってユーザーの行動の仕方も多様化してきたため、複数のデバイス間の行動を分析する必要性が出てきたという背景になります。
Googleの機会学習モデルによる予測分析
題名の通り、Googleの機会学習を活用しているため、ユーザーの行動を予測する予測分析が可能になりました。
現時点では「購入の可能性」、「予測収益」、「離脱の可能性」の3つが予測分析できることが確認されています。
ただし、こちらについては、いくつかの条件を満たしていないと予測分析はできません。
詳しい条件等については、Googleの公式ページをご確認ください
まとめ
いかがでしたでしょうか?
UAよりアップデートされ、来年以降にメインのGoogleアナリティクスのツールとなるGA4について、その特徴やUAとの違いについて説明してきました。
UAと比較したときにGA4の数値が下がっていても、計測方法が変わったことが原因になりますので問題ありません。
現時点ではUAとGA4で併用することができますが、2023年7月のUAの廃止と同時に今までUAで拾ってきた数値はほとんど取れなくなっていまいますので、早い内からGA4を理解しておき、自社のサイトの最適な数値がとれるようにしておきましょう。
インファクト編集部
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