
ECサイトで定期購入だから起きやすいトラブル3選
湿気が出てきて梅雨の匂いを感じる京都の山井です。
前回は、ECサイト運営していると必ず起きる返品対応についてご紹介致しました。
>>>ECサイトの返品対応はどうすればいい?ECサイトの返品対応
今回もECサイトで起きやすいトラブルをご紹介します。定期販売をされている方やこれから定期販売を始めようと考えられている方がおられるかと思います。
定期販売は単品商品と違い、トラブル内容も変わってきます。そこで、 「今回はECサイトの定期購入だから起きるトラブル」を3つに分けてご紹介していきます。
単品商品と定期販売の違い
単品商品と定期販売の違いは、同じ商品を毎回購入してもらうのではなく、一度に複数回の購入契約をしてもらう点に大きな違いがあります。
ECサイトの運営側からすると、一度である一定の商品購入が見込めるので、売り上げを伸ばす方法としては最適な方法の1つです。
また、商品の販売数が見込めるのでロスを出すことが少なく、商品管理ができて健全な経営にも繋がります。このように、単品と定期販売では大きな違いがありますが定期販売には定期販売のトラブルも起こります。どういったトラブルがよく起こるのかこれからご紹介していきます。
定期購入だから起きやすいトラブル3選
①定期購入と知らずに購入
定期購入だと気づかず、単品商品として勘違いしたお客様が2回目の商品が届いて発覚するケースです。このトラブルは、最近とても多く新聞でも取り上げられています。
参考:お試しのはずが…定期購入条件に 全国でトラブル急増(京都新聞)
定期購入だとわからず購入してしまう原因としては、商品ページに「定期購入」であるという事が明記されていなかったり、わかりづらい記載内容だったりと様々な原因があります。ネット通販では、クーリング・オフが適用されないため、お客様自身ではどうにもする事ができずの消費者団体に相談する事例が多いです。
定期購入のサイトでよく見かけるオファーで、「お試し価格」や「初回のみ70%オフ」、「初回は送料のみ」などの宣伝に惹かれて、詳細を確認せずに定期購入をしてしまいます。それにより、お客様からすると「騙された」や「定期購入と明記していないのはおかしい」とトラブルに発展します。
②定期購入回数のしばりを知らずに購入
こちらは定期購入でも、指定の回数まで購入をしないと解約ができないパターンです。ECサイトのオファーで「初回お試し1000円、2回目以降は特別価格20%オフの3000円」などのオファーをよく見かけます。そこで、お客様がわかりやすいように「6ヵ月以上の購入が条件です」などと記載されている場合はいいですが、ページ下などに目立たないように記載されていたりします。
そういったECサイトで、お客様は定期購入だと理解していても、「6ヵ月以上の購入」をしないと解約ができないことを知らないまま定期契約をしてしまいます。そういった場合に①と同じでトラブルになったり消費者団体に相談に行くことになります。
このようなトラブルは、わかりづらいサイトを運営しているECサイト側にも責任があり、※2017年の12月1日に改正特定商取引法が施行されて、「ECサイトから商品の購入を申し込んだ場合、その申し込みの最終確認画面で定期購入契約の主な内容が全て表示されないと認めない」ということになりました。
※参考:【ECサイトと法律】ECサイト事業者は注意!定期購入サービスには新しいルールが適用へ。(IT法務や仮想通貨、ICO、AIの法律に詳しい弁護士|中野秀俊)
そのため、最終確認画面で定期購入契約の主な内容を明記しないと定期購入が成立されないということになります。ECサイト運営側はこの事項を守らないといけないので、上記の内容を明記することによって①と②のトラブルを事前に防ぐ事ができます。
③定期購入をしたけど次回の発送を遅らせてほしい
このケースでは、化粧品やサプリ関係などの消耗品の定期販売で起こるトラブルです。
例えば、美容液を定期購入だと理解した上で購入したお客様が「1ヵ月経っても美容液が余っているので次回の発送を1ヵ月遅らせてほしい」というトラブルが起きたりします。
これはお客様の都合によるところが大きいですが、一人ひとりに個別の対応をしていると管理が大変になり対応するのが難しくなります。そのため、発送を遅らせる対応を拒否するとお客様がお怒りになりクレームなどになったりする場合も考えられます。
このようなトラブルを起こさないためには、事前に発送を遅らせる事ができない旨をECサイトに記載したり、1ヵ月で消費できる量にしてを販売する事が大切です。お客様の商品の使用頻度は一人ずつ違いますので、事前に定期購入の発送に関する注意事項をECサイトに明記する事が予防として無難だと思います。
まとめ
いかがでしたか?
定期販売で起きやすいトラブルをご紹介しました。今回上げた例の他にも、定期だからこそ起きるトラブルがあるかと思います。
そういったトラブルが起きた際に、極力トラブルが大きくならないように注意事項の明記や定期に関する契約内容をわかりやすく明記して、要望対策を行っておきましょう!

インファクト編集部

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