セッションとユーザーの違いとは?Googleアナリティクスの見方
今回はGoogleアナリティクスの用語解説的な話。「セッション」と「ユーザー」について解説します。
何気なく使っている単語ですが、実はこれ、Googleアナリティクスの仕組みにもかかわる重要なお話。これからアナリティクスを使って分析しよう!という方はしっかり理解することをオススメいたします。
セッションとユーザーの違いとは?Googleアナリティクスの見方
目次
- アナリティクスはどうやって個人を識別するの?
- アナリティクスの「ユーザー」とは?
- 新規ユーザーとリピーター
- アナリティクスの基本となる「セッション」とは?
- Googleアナリティクスの限界を理解する
- まとめ
アナリティクスはどうやって個人を識別するの?
さて、直ぐに用語の説明と行きたいところですが、それを理解するためには、まず、Googleアナリティクスの仕組みを理解することが必要になります。
詳しい技術的な話はさておいて、そもそも、Googleアナリティクスって、どうやってホームページを見に来た人を識別しているんだろう・・・という話です。
平たく言うと、Googleアナリティクスは、ホームページの訪問者に「名札」をつけて、その名札によって個人を識別します。
この名札は、もちろん本人につける訳ではありません。その人がホームページを見た際に使ったインターネットの閲覧ソフト(ブラウザ)につけます。つけるというか、インターネット閲覧ソフトに名札を忍ばせるといった感じでしょうか。その為、名札をつけられたことを意識する方はあまりいないでしょう。この名札のようなものを専門用語でcookie(クッキー)と呼んでいます。(この用語は覚えなくても大丈夫です)
え?と思われた方もいるかもしれませんが、皆さんが普通にインターネットを見ていると、その閲覧ソフトには、さまざまな情報が蓄積されていきます。
インターネットを見ている際、一度見たホームページを、もう一回見に行く時に素早く開いたり、ネットショップの買い物かごの中身やパスワードなどの情報を記憶してくれたりと便利な機能がありますが、それらは全て閲覧ソフトが情報を記憶しているからできることです。
この閲覧ソフトが記憶する機能を使って、Googleアナリティクスは、個人を識別するのための名札をつけているのです。
この名札がある限り、「あ、この前見に来た人だ」と理解できる訳です。
アナリティクスの「ユーザー」とは?
前置きはここまでにしまして、Googleアナリティクスにおける「ユーザー」の意味についてです。
まあ、「ユーザー」なんだから、ホームページを「使ってくれた人」=「見てくれた人」の数でしょう・・・と思うのですが、実際は少し異なります。
先ほど解説しましたが、ホームページの訪問者を識別するために、Googleアナリティクスはお客さんに名札をつけます。この名札で識別できる単位が「ユーザー」なのです。
ここで微妙になるのが、名札はインターネットの閲覧ソフトにつけるということ。
つまり、同じ人がホームページを見たとしても、別のインターネット閲覧ソフトを使って見た場合、 Goolgeアナリティクスは別のユーザーと認識してしまうのです。
仮に、とある人が、朝の通勤時間にスマホでホームページを見て、昼に会社のパソコンでチェックし、帰宅してから自宅のパソコンで詳しく確認する・・・といった行動をした場合、本当は同じ人ですから見た人は1人なのですが、Googleアナリティクスでは「ユーザー」が3人となってしまいます。
なお、閲覧ソフト(ブラウザ)が異なるだけで違う人になる訳ですから、同じパソコンでも、複数の閲覧ソフトを使ってホームページに訪問されると別のユーザーと認識してしまいます。
新規ユーザーとリピーター
続いて新規ユーザーとリピーターについてです。
新規ユーザーとは、初めてこのホームページにきたユーザーのことです。
どうやってリピーターと見分けているか?というと、これも名札を使っています。
名札があれば、過去に来たことがある人、名札がなければご新規さんだという訳です。
この名札は、一度インターネットの閲覧ソフトにつけられると、通常は2年間有効です。
ですから、少なくとも過去2年以内にホームページに来たことがある人はリピーターとして確認することができる訳です。
逆に、新規ユーザーとは、少なくとも過去2年以上の間、ホームページに来ていない人と考えることができます。
もちろん、前述の通り、名札はインターネット閲覧ソフト(ブラウザ)ごとですので、これまで使っていたのとは別の閲覧ソフトで訪問されると、新規ユーザーと認識します。
アナリティクスの基本となる「セッション」とは?
続いて「セッション」です。
これは、ホームページを訪れたユーザーが、ホームページを見はじめてから見終わるまでの一連の操作のことです。
つまり、ホームページを読み始めてから読み終わるまでのことを「セッション」と呼んでいるのです。ですから、セッションは、ホームページを閲覧した「延べ人数」と考えることができるでしょう。
仮に同じ人が同じパソコンの同じインターネット閲覧ソフトでホームページを見たとしても、朝、昼、夜と別々にホームページを見た場合は、ユーザー「1」、セッション「3」となります。
なお、このセッションは、通常は30分間、何も動きがなかった場合は自動的に終了となります。
例えば、ホームページを開いたまま昼食に行って、戻ってからまた見た・・・といった場合は、間が30分以上空くと、セッションは「2」となります。
また、日をまたいだ場合も、別のセッションとなります。
ですから、夜中の23:55〜24:05の10分間、ホームページを閲覧した場合、実際は1回の閲覧だったとしても、セッションは「2」と記録されます。
Googleアナリティクスの大半の情報は、このセッションを基本にしていますので、しっかりと理解しておきましょう。
Googleアナリティクスの限界を理解する
さて、これまでの解説を踏まえた上で、Googleアナリティクスの大きな弱点といいますか、限界についても理解しておきましょう。
先に見たように、インターネット閲覧ソフトごとに名札をつけているので、同じ人でも別のユーザーとして認識してしまうことがある、という弱点があります。
また、厄介なことに、この名札はお客さん側でつけられない設定にすることもできますし、後から簡単に消去することも可能です。
何らかの原因で、名札をつけられなかったり、一旦つけた名札が消えてしまったり、など2年を待たずして名札が消えることもありえます。
もちろん、お客さんがパソコンを買い換えてしまった時も識別できません。
ですから、会社の共有パソコンであれば、複数人が別々に見に来ても同じユーザーと判断する、といったことも起きますし、何度もホームページを見に来るリピーターを、毎回毎回、新規ユーザーと判断するなんてこともあり得るのです。
もっとも、このようなケースはそれほど多くないでしょう。全体としては、十分有効な数値になると思われますのでご安心ください。ただ、Googleアナリティクスは完璧なツールではない、ということは頭の隅に置いておくことをオススメします。
という訳で、今回は用語解説的なブログでした。
まとめ
- Googleアナリティクスのユーザーは、インターネット閲覧ソフト単位
- セッションとは、ホームページ閲覧開始から終わるまでの一連の操作のこと
- Googleアナリティクスにも仕組み上、限界はあります
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おまけ
丸岡城ですが、戦後の福井地震で倒壊。現在の天守閣は残った部材を補強しつつ組み直したものだそうです。主だった資料が地震で燃えてしまい、正確な築城年代が不明らしいのですが、現存天守閣の中で最も古いと言われています。松江城が国宝になりましたが、丸岡城も国宝を目指して頑張っているとのこと。国宝になると良いですよね。
ちなみに、これまで登った天守閣の中で最も階段が急でした。入り口に事故が起きても責任は負いません・・・的なことが書いてあって、ちょっとドキドキでした(;^_^A アセアセ・・・
インファクト編集部
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